共生感覚は失われて 私はひとり
私をさまよう
空虚な檻のなか 飼われている
拡がらぬ空間 時の単調な流れに
氾濫することもない
ひとの声を聞きとれない
私は閉じ込められている
私が 私を閉じ込めている
私は目を閉ざされている
私が 私の目を閉ざしている
私は耳をふさがれている
私が 私の耳をふさいでいる
私は言葉を殺されている
共生感覚は失われてと口にする
私が 言葉を殺している
殺しあう
檻のなかで
自食する
共生感覚は失われ
空漠をみたすものは
私の死骸が散乱する景観と
漂う腐敗臭 この美臭