高畑耕治『死と生の交わり』


鎮魂歌


今 戦いの時代にいることを 忘れはしない
 戦いの世界にいることを 忘れはしない
戦わねばならない
 やすらごうとする自分自身と

悟るのも 満足するのも 順応するのも
何かによりかかるのも
殺されてからでいい

戦いつづけたい
 生きる自分自身と
人間として生きようと戦うぼくのねがいを
おし殺すものと
人間として生きようと戦う人びとのねがいを
おし殺すものと

怒りのうちに
<みごとな笑い>*を抱き  


*「ESSAY ON MAN」原民喜


「 鎮魂歌 」( 了 )

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『死と生の交わり』
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