ぞうさん あなたはどこへ行ったのでしょう
悲しみをふり払おうと 夜空を見あげると
星の瞬き
なつかしいあなたの瞳
あなたのひかりに包まれるのです
やさしいあなたの瞳は
宇宙の海に揺れるこの星とともに
遠い世界をみつめていました
過去から未来へ差し込むひかりを
ふるえる水滴のようにたたえていました
おおきなあなたの耳は
遥かな時を越えて訪れる
星のひかりを吸い込み
星の囁きに羽根をひろげていました
あなたは叫ばないけれど
微笑みと悲しみに揺れる瞳で
この星のこころを伝えてくれるのです
「 どんなにつらく苦しいときにも
愛を失わないで
生きものは星の輝きだから
愛することが 輝きだから 」と
あなたの目が閉じませんように
この星が壊れませんように
愛が香りつづけますように
「 好き 」 ただそれだけのささやかな
いのちの瞬き
この星の囁きがいつまでも
生きもののこころを
結びあいますように
ぞうさん 見守ってください
宇宙に花ひらいたあなたのつぶらな瞳
この星のこころを宿す あなたの
愛しい瞳で